プレイ中:魔法少女消耗戦線DeadΩAegis

幻想牢獄のカレイドスコープ2 感想

開発 :エンターグラム(公式サイト)
ランク:B 

友情の本質は呪いではなく救い。
※後半ネタバレ有り

はじめに

幻想牢獄のカレイドスコープ」の続編ではありませんが、事前にプレイしておくとニヤッとできる部分があります。

攻略順

一部見る順番を選べますが、お好きな順番でどうぞ。

感想(概要)

△薄味のゲロカス
本作でも美少女達のゲロカスな内面を拝めますが、切れ味抜群の前作のテキストと比較すると、下劣さが足りない上品すぎて物足りなく感じました。

〇メンタル描写がいい
複雑な思春期の少女のメンタルが良く描けています。ドロドロとした心情描写は流石竜騎士07先生というべきでしょうか。

まとめ

値段の割に短いなとは思いましたが、それを除けば良くまとまっていて悪くありません。心の弱さにフィーチャした物語も私好みで良かったです。

ただ顔芸暴言ゲロカス祭りだった前作と比較すると、どうしてもインパクトは弱めに感じてしまうので、暗黒金持ち視点で愉悦を感じたい方には物足りないかと思われます。

※以下はネタバレ有感想です。





感想(ネタバレ有)

■第2ゲーム

この時点では前作のイメージが強かったこともあり、期待していたより刺激不足で「ちょっと微妙だなぁ…」と思っていました。

レモン

謎の「がんばるもん」自己暗示、罵倒、悪態、ガンギマリフェイスと、彼女の視点はゲロカス度が高くて中々面白かったです。でも25%で運ゲークソなのは分かるよレモンちゃん…

梓杏

オラつき罵倒で相手の脳を破壊しようとする戦術は斬新でしたが、それ以外では虫を使った処刑方法がエグかったぐらいしか印象に残っていないですね。

ゲロカス度は高くないですが、驕ったせいで足元をすくわれて負けるのは様式美を感じられて良い。ラストカードで運ゲーするより投了を選ぶその精神は評価したいです。

■第3ゲーム

この章は三人ともぶっ飛んでいたので楽しかったです。読んでく内に前作とは違う趣向だというのが分かったのも、ワクワク感に繋がって良かったです。

レモン

無茶苦茶なイカサマを通して「やりやがったなコイツ…!」とは思いましたが、ゲームの範疇を超えてないので、狂気度という点ではあまり高く感じなかったですね。

それよりも「こんなヤベェ奴だったけ?」ってドン引きしてる真白ちゃんが可愛くて良かったです。序盤の上から目線が影も形もないのが良いですね。

梓杏

ゲーム展開は一番面白かったです。圧倒的なコイン枚数でイキってた真白ちゃんが、青天井ルールで枚数負けするのは実に滑稽で愛らしかったです。

ですが神経を刺す苦痛すら快楽に置き換えてしまう、梓杏ちゃんの狂気には流石に戦慄を覚えたものです。真白ちゃんが咄嗟にフリーズ宣言したのも致し方ない。

ですがここでようやく理解できました。嫌悪ではなく極端な愛情。これこそが本作の趣向だということを。

愛する者から望む言葉をもらう為ならカミソリケーキすら食らう。人はこれほどまでに愛に狂えるのかと感心したものです。その覚悟は称賛に値すべきものですよ。

だからこそ称賛されて「絶望」のパラメータになったときは驚きましたね。真白ちゃんと同じで「なんだよコイツはよぉ!」ってリアクションしてました。

■第4ゲーム

本作の醍醐味はこの章であるといっても過言ではありません。各々の歪みが形成されていく流れが自然かつ共感を覚えるものでした。特に前章での狂気を共感に変換する構成は実に見事です。

この世の中に「他者を見下すこと」に愉悦を感じたことがない人はいないでしょう。家庭環境と頭の良さのせいで、それが常態化してしまったのはある種の不運です。

梓杏

「殻が自分を飲み込む」という例えはとても分かりやすいです。その場しのぎの取り繕いが自分自身になってしまうのは、大人になってもあることです。

レモン

「仲の良い友人を独占したい」という感情を否定などできません。かくいう私も同種の感情を抱いたことがあります。読んでいるときは子供の頃を思い出してしまいたね…

真白

この三人と同種の歪みを持つ彼女がコロネに惹かれたのはもはや必然です。時間をかけて形成された性格の歪みはもはや呪いと同義。自分ではどうすることもできません。

その呪いを理解し救ってくれたコロネに、4人が特別な気持ちを抱くのは不思議ではありません。彼女達の執着にも似た感情に納得がいきました。

■第5ゲーム+エピローグ

前作のゲームを最終ゲームに持ってくる展開いいですね。かつては足を引っ張り合ったゲームを、今度は皆で力を合わせて乗り越えるというのも面白い趣向です。

黒祢(コロネ)

知能が高すぎる人物が二人もいたせいで、デスゲームなんて形になってしまいましたが、好きな友達を思う気持ちが暴走してしまった。そういったよくある話なのでしょう。

『本当の友情は、友達は離れててなお身近に感じられるもの』

彼女に孤独から救われた友人はその意味を理解し正しく強くなっていた。善意が善意へと繋がり、出発点のコロネ本人も救われる。

全員の輪という『救い』を感じられる本作のようなお話。私はとても好きですよ。

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