飢えたものを救う行為は無条件で”善”である。
※後半ネタバレ有。
BADエンド各種 → 好感度エンド(低 → 中 → 高) → 真エンド(誅 → 闖)
好感度判定
好感度が上がる選択肢は、選択後の差分が長い方です。
・低エンド:15章×
・中エンド:14章以前で×2個以上、15章〇
・高エンド:14章以前で×1個、15章〇
・真エンド:全て〇
感想(概要)
飢饉の脅威、政治の腐敗、乱世の狂った倫理観。そのどれもが高いリアリティを誇っており、現実としか思えないほどの凄まじい緊迫感が作品に宿っていました。
乱世の世で生きるために悪党になった男が、「商品」の少女に影響され変わっていく。展開自体は王道でありながらも描写が濃密であり、全ての謎が最後に繋がる構成は素晴らしかったです。
〇メッセージ性の高さ
強烈なインパクトの飢餓描写があり、その描写を通して強い思いを感じ取りました。その内容は決して今を生きる我々にも無関係なものではなく、この思いを受け取れただけでも本作をプレイした価値が十二分にあったと言い切れます。
△システム
バックログジャンプがないのは残念です。ですが変わりにフローチャートという至高の機能があるので苦ではありまんでした。おかげで好感度調整もやりやすかったです。
まとめ
感想(ネタバレ有)
■良
2つ目は第十三章です。この章は良視点ではもっとも重要な“善人”か”悪人”かを選ぶ『選択』の章であり、どちらの『選択』も非常に趣深いものになっています。
◆悪人の『選択』→ BADエンド「応報」
三人の”子羊”を切り捨て因果応報の報いを受ける”狼”の『選択』。このエンドの素晴らしいところは、念願の復讐を果たせたのに涙でぐちゃぐちゃの満穂の表情です。
復讐の怨嗟、良への失望、期待した自分への嫌悪。すべてが混じり合った複雑な心境が表れた見事な表情です。やはり激情を表にしたとき人はもっとも美しい顔をする。
他の好感度エンド同じく”雨の満穂”が夢に出ているので、好感度マイナスエンドと言えるかもしれませんね。
◆善人の『選択』→ 第十四章「贈り物」
三人の”友人”に出来うる限りの良い未来を提供し別れを告げる”良”の『選択』。友人達は良に料理を振舞、良は彼女達に別れの贈り物を贈る。こういうの”対等”って感じがしていいですよね。
そして何と言っても別れのスチルの切なさがいい…。良の贈り物が風と共に伴奏することで別れの哀愁を何倍にも際立たせています。別れに寂しさを見出せるのも“人間”になった証のように見えます。
■満穂
すべて知ったあとでは満穂の行動がすべて腑に落ちるようになっているのは本当によくできています。序章のみ1628年なっている叙述トリックも見事です。
しかし彼女を語る上で欠かせないのは第十五章の花火のスチルです。父の仇に好かれ、また自分もその仇を好いていることに気づいてしまった、彼女の愛憎が涙として表れている素晴らしい一枚です。
そんな彼女が『選択』をするのが、本作の好感度エンドになります。彼女の愛憎の変位を感じられるこの仕組みは、巧い手を考えたなと感心しました。
コメント
>飢えたものを救う行為は無条件で”善”である。
あの選択肢は単にシステムとユーザービリティの都合上あんな簡素な感じになっているものかと思ってましたが、確かに餓死しかけた満穂からするとあの行動がめちゃくちゃ重くとらえられるのはとても自然なことですね。
勉強になりましたありがとうございます。
余談ですが、舌が良に殺される所や満穂が舌に殺されかける所、わざわざ表情差分三枚くらい使って怯えた表情描いていたのは性癖なんだろうなって思いました。
とってもいいと思いました。
舌様コメントありがとうございます。
2月よりブログ移行作業を他に依頼していたため、
長らく返信が出来ず申し訳ありませんでした。
>確かに餓死しかけた満穂からするとあの行動がめちゃくちゃ重くとらえられるのはとても自然なことですね。
>勉強になりましたありがとうございます。
⇒こういう考え方が好きなので、ご参考になったのならでとても嬉しいです。
>表情差分三枚くらい使って怯えた表情描いていたのは性癖なんだろうなって思いました。
>とってもいいと思いました。
⇒同意です。いいですよね…
次作も素敵な表情を期待しちゃっています。