プレイ中:幻想牢獄のカレイドスコープ2

プトリカ 1st.cut:The Reason She Must Perish 感想

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制作 :トトメトリ
ランク:A

第一の宝石。己の愛に「真実」であったラピスラズリ。
※後半ネタバレ有。
ありません一本道です。
 

感想(概要)

〇悲劇舞台設定
人類史の汚点である魔女狩りの中世を、更に悪辣にランクアップさせた狂気の世界で震えました。この碌でもない時代に「超常」を存在させることで、悲劇舞台としては極上の舞台に仕上がっています。
 
〇感情を揺さぶる演出

目を背けたくなる人の悪意という昏さと、そんな世界で純粋な想いに生きる尊き者の煌き。この明暗のコントラストがとても凄まじかったです。やはり尊きものは地獄ではより尊く見えるものですねぇ…
 
×UIの機能性
ロープライスとは言え、機能性が低いUIだったのは残念でした。個人的にはExtraから振り返りが可能とはいえ、バックログジャンプはつけてほしかったです。
 

まとめ

短いながらも悲劇の中で光る愛が濃密に盛り込まれた上質の物語でした。連作の一作目ですが単体でも十分話が完成しているためクオリティが非常に高いです。極上の物語体験というキャッチフレーズに噓偽りのない出来です。
 
ルクル先生の話は些か”重い”ので、これぐらいの短い方が私には合っていましたね。2ndもどういうお話になるか今から楽しみです。ただ次はバックログジャンプ入れてくださいね。
 
※以下はネタバレ有感想です。

感想(ネタバレ有)

■世界観

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特筆すべき点は狂気の描き方です。人の弱さ、悪意が「魔女」を作り、それが伝播し町全体を疑心暗鬼の坩堝にしてしまう。この”人狼のいない人狼ゲーム”と呼ぶべき魔女狩りの本質をよく描けています。
 
さらに本作では「天使」と「悪魔」という信仰と忌避の対象が実在してしまうというのがより一層悪質です。「人」「天使」「悪魔」どれも狂気の源泉となりえます。
 
今回はシンプルに「人」の悪意を「天使」が利用した形ですが、その気になればもっと複雑な構造にもできるので、次作以降はきっとプレイヤーも疑心暗鬼に嵌めてくることでしょう。期待に胸が膨らみますね。
 

■イルサ

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1st.cutの主演。禁忌たるリュシーへの愛を自分の「真実」と定義し、愛薄れた幸福よりも愛深き死を選んだ殉愛者。死の肯定はできませんが、愛に死ねた彼女の在り方に崇高さを感じるのも本音です。
 
レミとのちょっと複雑な関係性がいいですね。彼女が旅立たなければならなかった理由とラズリエルの誕生に繋がっていますが、それはレミの優しさがちゃんと届いていた証なのですよね。
 
世界が残酷だからこそ過程は険しいかったですが、結果としてレミは孤独から解放され、イルサは幸せな人間として旅立てた。心清きものが報われる光景は何度見ても良いものです。
 
<ラピスラズリ>
 宝石言葉:真実、崇高、幸運
 

■レミとラズリエル

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悪魔の人形と宝石人形。人を模したものにもかかわらず…いやだからこそでしょうね、二人の精神はとても清らかです。そんな二人の燃え上がるほどの恋がどうなるのか想像もつきません。ただ言えることは、それが「美しいもの」であるだろうということだけです。
 
二人は普通から外れ過ぎています。きっと多くの苦難が待ち受けているでしょう。それでも二人の結末が互いに幸福なものであることを、明けの明星へ祈っています。
 
しかし二人の初々しいボーイミーツガールは見てるだけで癒やされます。お互いに意識しあって照れ合う様子は実に甘美です。2ndぐらいまではこの初々しい感じを味わっていたいものです。
 

■ルピアとアンシュ

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序盤で謝れるルピアちゃん偉い!とか思っていたら本当に偉い世界だった。この歪で狂気に満ちた世界で彼女の純粋さは宝ですね。そりゃ悪魔嫌いの天使様も思わず助けます。
 
この勇気ある純粋な少女と使命を抱く天使もきっと素晴らしいものを見せてくれるでしょう。先の二人に負けず劣らずこの二人にも期待しています。
 
…正直な話アンシュがレミにボコられ地に這いつくばるスチルを見たとき、昏い愉悦を覚えちゃったんですよね。だから私あんまりこの世界の人達のこと悪く言えないです。だからこそ「美しいもの」に惹かれるのでしょうね私は。

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