攻略順
<実攻略順>
佳純 → 忍 → BAD → 唯々菜 → ロミ(固定) → GRAND(固定)
<推奨攻略順>
佳純 → 忍 → 唯々菜 → BAD → ロミ(固定) → GRAND(固定)
感想(概要)
△考察しがいのある作品
ライターの新島氏らしい説明を十分にせず、多分に考察の余地があるシナリオになっております。ただそれは投げっぱなしや描写不足と言い換えてしまうこともできるので、非常に人を選ぶ作品ではあります。私としては、もう少し考察の材料が欲しかったです。
〇面白い主人公
序盤では共感性羞恥感じてしまうよな主人公ですが、複雑な内面模様の非常に個性的なキャラクターであり、近年の主人公の中では1、2を争うレベルで気に入っています。
×エッチシーンの描写の薄さ
本作品のシーンは数が少なく、どの内容も非常に薄いです。そういうところに力を入れた作品ではないのは重々承知の上ですが、にしても目に余る薄さなので、看過できない欠点です。
まとめ
私は初めから新島氏に挑戦するつもりでこの作品をプレイしていますから、こういった多くを説明しない内容でも文句はありませんが、初めから理解させようとする気のない文章を書くスタンスは好きではありませんし、如何に高尚であろうともそういう作品を優れているとは思いません。
それでもキャラクター同士の掛け合いは面白く、読むことで得るものもありましたし、考察すること自体楽しかったです。考察しても情報不足で妄想の枠を出ないのは残念ですが、まぁやってよかったです。
特にロミに関しては、期待通りの難解さで気に入っています。その描写不足複雑な内面を理解しきれたとはとても言えませんが、ある程度自分の中で納得のいく考察はできたので、満足もしています。対戦ありがとうございました。
※以下はネタバレ有考察・感想です。
考察・感想
考察:有村ロミについて
考察1:ロミの周太への感情
おそらくですが、ロミから異性としての”好き”は発信されていません。無論周太に対して恩義を感じているのは事実ですが、同棲時もまるで熟年夫婦のようで、異性に対する恋心を彼女の中から感じることができませんでした。
ただ一緒に消えたいという思いを抱いていたり、最後の手紙では、君”だけ”の無事を祈っているとまで書かれていますので、好意という意味では尋常ならざるレベルで抱いていることは、疑いの余地がないです。
じゃあ結局どういう感情なのか?というと当人以外分かりようがありません。「人の気持ちなんて分からない」のですから。おそらくこれが作品の回答です。ちなみにその対応策が、他人を受け入れることである「街に明かりを灯す」です。
ただそれではあんまりなので、私なりの見解を述べさせてもらうと、ロミは周太に、親が子に持つレベルの絶対的で無償な愛を抱いているように感じました。(メーカー名もGLOVETY(重力+愛)ですし…)
最後の手紙に周太の父と同じ「愛をこめて」を使用していることは、意図的な演出だと思いますので、恋愛ではなく親愛の情であるというこの考えは、個人的にしっくりきます。
考察2:なぜロミは周太の前から消えたか?
一緒にいても周太が幸せになれないとロミが考えているからではないでしょうか。そう考えると、何よりも”周太の幸せ”の優先度が高い彼女からすれば、一緒に暮らすという選択肢そのものがありえないになります。
リスペクト元であろう「アルジャーノンに花束を」に描かれているように、高い知能を持った人は、時として普通の人間に強烈な劣等感を与えます。
周太自身も頭がいい人間ですが、ロミのそれはあまりに隔絶していて、数値に換算すれば、おそらくその差は10や20では利かないでしょう。作中でもロミの頭脳に周太が絶句するシーンは何度かあります。
ロミはそれを知っているからこそ意図して離れたのではないでしょうか。もしそうであるのなら、それに気づいてしまう頭の良さを悲しく思うと同時に、改めて彼女が深く愛に満ちた人物であると思えます。
感想:AIと死の向こうについて
本作ではAI(ミコ)については多く語られませんが、それでも一つ面白いなと思った設定がありました。それはミコが死の未知を恐れたというものです。
もし人にしかない死の先に何か(本作では魂)があるのなら、AIにとってそれは到達不可の未知領域である以上、全知の神として人を導く存在にはなりえない。この死の向こうという観点は、考えたことはなかったので、新しい気づきを得られてちょっと嬉しかったりします。
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