※後半ネタバレあり。
感想(概要)
〇関係が進展する流れが綺麗
本作のヒロインであるメリルはヒロインの中では一番関係が遠い位置からスタートでしたが、仲が良くなっていく過程が自然に感じられたのは良かったです。
△「転」の演出
「転」のシナリオに恥じない強烈な演出がありますが、読者視点から確定できる描写が少ないので本当かどうか懐疑の念が強くなり、作中キャラクターと温度差が生まれたのは残念でした。
まとめ
1st→2ndの流れは良かったのですが今回はハードルを上げ過ぎたのかイマイチに感じました。裏の世界らしい過激な演出としては少し見せ方が足りなかったです。率直に言えば“日和ったな”と感じました。
上記の演出のインパクトが強すぎるせいで霞んじゃってますが、メリルを仲間にする流れは良くできているとは思います。一番気になっていたヒロインなだけあってここは満足です。
良くも悪くも今回で少し冷えたおかげで、最終巻の「life sentence」はフラットに見れそうです。物語の着地は私の中で大きなウェイトを占めますので、見事な着地を見せてほしいものです。
※以下はネタバレ有感想です。
感想(ネタバレ有)
■メリル・ハサウェイ

華奢な見た目をした海外マフィアの暴力装置。年相応に甘いもの好きな一面がありながら、顔色を変えずターゲットの掃除を遂行する。ギャップの王道ですが、いつまでたってもこういうキャラは大好きです。
今までは組織の命令に従うだけでしたが、イッキと共に過ごしたり学園生活をするうちに、徐々に意思が芽生えていくのが丁寧でよかったです。“普通”に憧れそれが2人の目標になる。この流れは非常に好きです。
そして戻ることのできない“咎人の境界線”をイッキが超えた後、彼女もまた彼に答えるように“自分のエゴ”で殺しを行う。琴子もそうですが本シリーズの共通項から仲間意識を出す構成は説得力があって好きです。
■咎人の境界線<クリミナルボーダー>
まさかのタイトル回収。この作風でもヒロインが凄惨な目に会うシーンを入れるのは厳しいものなのですね。
別に凌辱やスプラッタを見せろと言ってるわけではないんですよ。悲鳴ひとつ聞けるだけでも違うのにそれすらないので、彼女の死を疑うことから始めざるを得ませんでした。
実際ひなの死は間接的にしか伝わっていないので生存の主張はできなくはないです。まぁ作風的に生来ている可能性は低いですが、それでも確定でない以上可能性を模索してしまいます。
ですが作中ではひなの死は確定扱いで、気がついたら東雲の殺人とい戻れないところまで行ってしまいました。
結果キャラクターとの感情にずれがでたままで終わってしまったのが、本作をイマイチ楽しめなかった理由です。
でもこの妄想のひなと会話履歴は凝っていて面白いなと思いました。多分妄想の表現でしょうけど、レイヴの副作用の伏線だったら面白いなと思ってます。
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