ヒトとヒトならざるものが混じる幽玄の地での御伽噺。
深野という土地の優しさに浸る作品。
※後半ネタバレあり
深野という土地の優しさに浸る作品。
※後半ネタバレあり
白は3人クリアご開放。由紀奈ルート→白ルートの流れが自然なので、由紀奈は後回しを推奨。
感想(概要)
〇ビジュアルの質が高い
個人的に購買理由の大半を占めた、このコテコテの萌え絵に関しては、たまに立ち絵で「コイツまじで可愛いな」と思うくらいに良かったです。一枚絵と立ち絵の違和感も少なかったことも満足しています。
〇優しき世界観
人と妖異と神までもが手を取り合い助け合う優しき世界、いつまでも浸っていたいと思わせる空気感の演出がすばらしいです。
×シナリオ構成の弊害
どのルートもデートとエッチシーンを終えた後に、本格的にヒロインの問題に進む構成なのですが、イチャラブよりも後の展開に興味が行ってしまいがちでした。(そんなにイチャラブ面白くないですし)
まとめ
本作のテーマである「至らぬ自分を赦す」常に一貫したシナリオになっており、このテーマを肯定する世界観を作れていることが本作品の一番素晴らしい点だと思います。
回収しきれず書ききれていなかった箇所もあり勿体ないと思うところもあります。とはいえラストの美しさには一見の価値があり、読後感は非常に心地の良いものでした。
※以下ネタバレあり感想
感想(ネタバレ有)
■共通
共通の2つのお話は、グランドルートについで出来がよかったです。どちらも種族を超えての手の取りあいが協調されており、それでいて綺麗なオチが付いています。この時点では神ゲーかと思ってました。
■みだり
お淑やかな金髪処女サキュバス。こんなの惚れない方がおかしいだろ。サキュバスなのに処女なのは飾りではなく、まさに「至らぬ自分」であり、本作品に最もマッチしたキャラだと思います。
ルート自体も家族と向き合うために、人妖様々な存在が手助けしてくれる様が、深野の土地の優しさを強く感じられて素晴らしいです。個人的には人と妖異の寿命差に着目していたのが良かったのですが、それに対する回答らしきものが無かったのが残念です。
■花子
魔法使いとそれを見守り導く妖異という立ち位置がよく。共通ではヒロインでありながらも頼もしさも感じます。この属性キメラな見た目でバランスが取れてる当たり、キャラデザのセンスが高い。
ルートは恋を知り恋に悩む妖異のお話だと思うのですが、気持ち悪い妖異と酷い描写のバトルが始まったと思ったら終わってました。無理やり書いた感が否めません。
■由紀奈
「否定を恐れることはない」という結論に至るには、過去も含め自分自身を受け入れる必要があると思います。それこそ自分を赦すことであり、そこに至れる彼女の強さには敬服の念すら感じます。
彼女のルートは由紀奈と蒔奈のやり取りで綺麗にオチているので、その後の睦月のアクションが全て蛇足になってしまってるのが残念でなりません。というか由紀奈は選択できてしまう強い人間なので、最後に睦月は必要ないんですよね。
■白
白はお紅の幸せを奪ったことを悔いていますが、他ならぬお紅本人から「人生に満足している」と聞くことで、自罰の呪いから解き放たれています。この「人生に満足しているか?」に対する答えは、今際の際にしか出せないものだと思っていますので、この展開については非常に高く評価しています。
最期には睦月と白はともに輪廻の和に還ることを選択しましたが、これはいわば自分達の存在を「調停」し、正しい流れに戻すことですので、魔法使いのふさわしい結びと言えましょう。
由紀奈とは対照的に白には睦月の選択が必要です。睦月のヒロインという意味でも最終ルートにふさわしいヒロインだっだと思います。
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